【子育て】英語が話せない親でもできる!おうちで子どもをバイリンガルに育てる方法

親自身は英語が苦手、だけど子どもには英語を苦手にして欲しくない!と、願っている親御さんは多いですよね。

親のどちらかが英語を話せる家庭であれば、子どもに英語を身につけさせることはできそうです。

しかし、両親ともに英語がまったく話せない家庭で、子どもをバイリンガルに育てるには、どうしたらいいのでしょう?

言語習得にはステップがある

私たち、日本人が母語である「日本語」を身につける過程を考えてみましょう。

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ言葉を習得していません。

個人差はありますが、だいたい1歳ごろから意味のある言葉を少しずつ話し始めます。

赤ちゃんは、まだ言葉が話せない時期から自分の周りにいるパパやママ、きょうだいが話している言葉を繰り返し聞くうちに、言葉の意味を理解できるようになり、発語できるようになるという発達過程をたどります。

「読む」、「書く」ができるようになるのは、4歳~6歳ごろからです。

であるならば、新しい言語である英語を習得する際にも、「聞く」「話す」「読む」「書く」という母語獲得と同じステップを踏めば、単純に計算すると1~2年で聞き取って話すことができるようになり、4~6年で読み書きができるようになるはずです。

日本人の多くが外国語を苦手と感じるのは、学校で習う英語の授業が「聞く」、「話す」ことからではなく、逆の手順で「読む」、「書く」、あるいは受験のための「文法を覚えさせる」ことから入っていたからではないでしょうか。

あかちゃんは、どうやって言葉を覚えてるの?

子どもをバイリンガルに育てるには、習得させたい言語をたっぷり「聞かせる」ことが、重要な最初のステップになります。

よく、「両親が英語を話せなくても子どもが英語を話せるようになりました!」

というような高額の英語教材でCMもありますが、CDの聞き流しやDVDを見せているだけで本当に話せるようになるの?

脳が出来上がる3歳までに聞かせないといけないって本当?

といった、たくさんの情報に惑わされているママたちも多いようです。

CDを毎日聞き流せば英語をしゃべれるようになる?

こうした疑問に関しては、、ワシントン大学のパトリシア・クール(Patricia Kuhl)教授が行った実験で、興味深い結果が出ています。

パトリシア・クール教授が、プレゼンテーション番組『TED』に登壇し、赤ちゃんの語学習得について実験した結果を話している動画がありますので、こちらもご紹介しておきます。

 

クール教授は、英語しか話さない両親を持つ赤ちゃんに、4週間にわたり、週3回、25分ずつ12回のセッションを行いました。

中国人が赤ちゃんと一緒に遊んだり、絵本の読み聞かせを行うだけの実験です。

その結果、その赤ちゃんは台湾の赤ちゃんと同程度に、中国語の母音と子音を聞き分けていることが分かりました。

ただし、この結果が出たのは、生身の人間から言葉を聞いたときだけでした。

同じように中国語をテレビで視聴させた赤ちゃんや、録音テープだけを聞かせた赤ちゃんは、何ひとつ学んでいなかったというのです。

2歳を過ぎると、子どもはスクリーンからでも学べるようになりますが、やはり直接的な人とのふれあいが言語を習得するうえでは効果的です。

いつから始める?何歳までなら間に合う?

プレゼン動画でも出てきましたが、言語の習得には「臨界期」があります。

臨界期というのは、人間の脳には、その能力を習得するのに「適切な時期」があって、その時期を逃すとどんなに努力しても限界があるということです。

たとえば、身体の固い私なんかが、30歳を過ぎてから体操競技をはじめたとしても、残念ながらオリンピック選手になることはできません。

オリンピックを目指すようなスポーツ選手などは、みんな小さいころから体を動かして、毎日欠かさず練習をし、高い技を習得してきたはずです。

言語においても、それを習得するのにベストなタイミングというのがあります。

横軸は年齢、グラフの中の線は言語を習得する能力を表しています。

0~7歳までの赤ん坊や子どもの言語習得力は天才的ですが、その後は少しつづ低下しています。

思春期になると圏外です。

そのため、多くの研究者は第二言語の獲得には「早くから始めるのがベスト」と断言しています。

7歳までの子どもなら、第二言語をネイティブスピーカーとほぼ同等の堪能さで獲得することができるのです。

一般的な日本人が苦手としている英語の「R]と「L」の発音の聴き分けなども、この時期までに英語に触れているかどうかで決まるのです。

もちろん7歳をすぎてからでも、言語学習は可能ですが、脳の別の回路から理解することになるため、獲得レベルが低くなってしまいます。

バイリンガルに育てるポイント

パトリシア・クール教授の実験結果から、言語の獲得には以下の5つが重要だということが分かります。

  1. 赤ちゃんはネイティブと同じように音を聞き分けることができる。
  2. 生身の人間の言葉からしか学ばない。
  3. DVD教材から学べるのは2歳から。
  4. 言語には臨界期があり、早ければ早いうちがよい。
  5. 7歳までなら間に合う。

自分の子どもをバイリンガルに育てようという場合、生後10か月までに母国語と第二言語での語りかけを行うことが効果的。

遅くても7歳までに第二言語を聞かせることが必要といえそうです。

第二言語は生身の人間からしか学ばないので、親が英語が正しい発音で話せないのであれば、英語ネイティブのベビーシッターやプレスクールなどに子どもを預ける日を設けるなど、英語にふれる環境を与えることが大事になってくるでしょう。

心理学者のフランソワ・グロスジャンは、第二言語の習得に最強なのは「遊び友だち」を作ることと言っています。

その言語を話すお友だちとコミュニケーションをとってあそびたい!という明確な目的ができれば言語の習得スピードが上がります。

パパ、ママも一緒に参加

「生身の人間」からしか学ばないという結果が出ていましたが、英語のCDを聞かせる、DVDを見せるといった場合でも、パパやママがそばにいて一緒になって英語を発音することで「生身の人間」とのふれあいになるのではないでしょうか。

赤ちゃんは、パパとママが楽しそうにやっているものに、興味を持ちます。

CDであれば、一緒になって歌ったり、踊ったりしてみましょう。

DVDであれば、キャラクターが質問をしてきたり、「発音してみて!」と言ってくることがあります。

そんなときは、子どもと一緒に質問に答えたり、発音をまねてみましょう。

また、CDやDVDが終わった後は、「appleって言ってたね」など、その内容に関することを子どもに話しかけるのも有効的です。

いろんな単語を与える

一般に日常会話レベルの英語が話せるようになるために必要な語彙力は、3000語と言われています。

しかし、3歳くらいのお子さんでしたら900語、4歳児で1500語程度でも充分なのです。

「色」「数」「曜日」「形」をあらわすような基礎概念から、「食べ物」「身体のパーツ」「家族」「家の中にあるもの」などの身近な名詞だけでも簡単に数百語以上のリストが出来ます。

「table(テーブル)」や「pen(ペン)」など日常的に使っている英語もあることを考えたら、900~1500語の単語数を与えることは無理な数字でもなさそうですよね。

ただし、単語は名詞ばかりに偏っていたら、会話は成り立ちません。

名詞、動詞、形容詞、副詞など単語はまんべんなく与えましょう。

CD、動画を活かす

言語習得のステップを考えても、「英語は耳から」というのが有効であると先述しました。

だからといって、流行りの洋楽曲や大人向けの英語教材など英語のCDなら何でも聞かせてよいかといったら、違います。

赤ちゃんに「英語のリズム」をつけさせるには、あくまで「身近な日常会話」を素材にしているものを選ぶことがポイントです。

幼児向けとして活用できるおもな歌は『マザーグース』でしょう。

英語圏の子どもたちもマザーグースを知って育っています。

YouTubeでも検索すると、たくさんでてきますので身近に取り入れてみてください。

単語カードを使おう

日本語を覚えるときにも、かるた遊びが有効なように、英語も単語カードを使えば遊びながら楽しく英語が身に付きます。

いろいろなカードをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、あれこれ買っても収録されている単語はどこも似ています。

値段にも寄りますが、だいたい基本的な単語500~1000語程度が収録されているかと思います。

動物好きなお子さんなら動物のなまえ、車好きなお子さんなら乗り物のカードなど、子どもが好きなものが載っているカードから入ってもいいですね。

ポイント

  • フラッシュカードのように見せて覚えさせる。
  • かるたのように取らせて遊び・ゲーム感覚で覚えさせる。
  • 家具や家電など家の中にある単語なら、実物に貼る。

カードは持ち運んで外出先でも遊べるというメリットもあります。

いろんな活用の仕方ができますので工夫してみてください。

「絵本」を活かそう

単語だけたくさん知って覚えても、会話ができるようになるにはなりません。

たくさんの文章にも触れさせることができる「絵本」を活用しましょう。

絵本のメリットは、言葉の意味がわからなくてもイラストがあるので一目で理解ができることです。

また、カードとちがってストーリー仕立てになっている点も記憶の定着につながります。

絵本というと、「親が読み聞かせしてあげなきゃいけない」ということにプレッシャーを感じる方もいますよね。

ママの声
発音に自信ないし、英語絵本の読み聞かせはちょっと…

そんなママには、英語の音声付の絵本がおすすめです!

音声CDが付いているものや、タッチペンで読み上げるタイプがあります。

また、YouTubeにも英語絵本を読み聞かせしている動画はたくさんありますので、ぜひ活用してみてください。

絵本選びのポイント

  • 大きい文字で短い文章。
  • ページ数が少ないこと。
  • 繰り返しの言葉が多いこと。
  • 音源がついていること。
  • シリーズ冊数が充実していること。

1日どのくらい英語に触れさせればいいの?

クール教授の実験では、1回25分のセッションでも赤ちゃんは外国語の音を聞き分けることができました。

しかし、「英語を話せるようになる」ことを目標にする場合は、週3回の1日25分では少ない気がします。

母国語の習得を考えた場合、赤ちゃんが耳にする情報源は両親からの語りかけや、夫婦の会話がほとんどだと思います。

しかし、パパはお仕事で遅く帰ってくる家庭もあるでしょうし、誰かがひたすらずっとしゃべっているなんてことはありませんよね。

1日のうちで赤ちゃんが日本語に触れている時間は、トータルでは90分ほどではないでしょうか。

わずか1日90分。

赤ちゃんはそれでも3年足らずで英語をマスターしてしまいます。

CD、DVD教材を使うときのポイント

英語を聞かせる時間は、1日90分で十分だとわかりました。

いちばんの問題は、毎日この時間をどう作るかということです。

今や多くの親は共働きで、1日の大半の時間を保育園で過ごしているお子さんも多いです。

仕事と家事と子育ての忙しさに追われて、子どもと90分ゆっくり英語を聞く時間を作るのを難しいと感じる方も多いと思います。

しかし、英語環境を作ることは意外と簡単です。

英語のCDをかけたり、DVDをつけている間は、集中してしっかり聞いていないと頭に入らないのでは?と気負う必要はありません。

そもそもCDのかけ流しは、とっても低いボリュームで、BGMのようにまったく気にならない程度で十分なのです。

兄弟でドタドタ走り回って遊んでいる最中でも、なんならTVを観ながらでもかまいません。

「これじゃあCD全然聞こえないじゃない!」と思うかもしれませんが、幼児期の学習のほとんどが無意識のうちに行われているものです。

母国語だって子どもは、「日本語を勉強している」という自覚もないまま覚えていますよね。

子どもがCDに興味を示さなくても、自然と耳から入ってくる英語情報は、無意識のうちに蓄積されていきます。

CDの音はあくまでも「小さく、BGM程度に」がポイントです。

まとめ

赤ちゃんは言語をマスターする天才です。

子どもに英語を身につけさせるときのキーワードとしては、親が気負いすぎないこと、「教え込もう」としないことです。

はじめのうちは子どもも興味津々で聞いてくれるのですが、3日、4日と続けていくうちに、子どもが興味を示さなくなって「日本語の絵本よんで」「CDうるさい」という時期もくるでしょう。

そんなときに「このままじゃ英語が身につかないじゃない」と怒ってしまっては、逆効果です。

「今日は英語の気分じゃないのね」くらいの気持ちで、日本語の絵本や歌を聞かせてあげて下さい。

無理強いして「90分は英語を聞かなきゃダメ」なんて言うと、子どもは「英語キライ」という意識が植えつけられてしまいます。

「英語は楽しいよ」という必要もないでしょう。

「日本語って楽しいからがんばってしゃべれるようになろうね」と言われたから日本語を覚えたなんて人はいませんよね。

あくまで自然体で、「無意識の学習」という状態がベストです。

家庭で英語を身にさせるときは、「英語」を意識しすぎないように取り組んでくださいね。

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