母子手帳や育児書には、離乳食の開始時期から、どの月齢でどんな食材を与えたらいいのか、何がダメなのか実に事細かに書かれていますよね。
また、保健所・市町村の保健センターなどで、離乳食の進め方について、学ぶ機会も多くあります。
が、しかし!
離乳食に関する困りごとを抱えるママさんたちは、いっぱいいます( ;∀;)
四苦八苦しました。
ということで今日は、離乳食についてです。
◆離乳食とは?
離乳期になると、これまでは「母乳やミルクを吸う」ことしかできなかった赤ちゃんが、「食べ物をかんで飲み込む」ことができるようになります。
ただ赤ちゃんの食べるものが変わるというだけではありません。
離乳とは、成長に伴って、母乳または育児用ミルク等の乳汁だけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するために、乳汁から幼児食に移行する過程をいい、その時に与えられる食事のことを離乳食といいます。
~厚生労働省ガイドラインより~
離乳期も、授乳期とおなじように、親子関係の形成を促す大切な時期です。
家族で食卓を囲み、共に食事を食べる楽しさを増やしていくことで「食べる力」を育みましょう。
◆離乳食はいつから始めたらいいの?
一般に、離乳食をスタートさせる時期は、生後5~6カ月頃といわれています。
厚生労働省のガイドラインによると、6カ月ではじめているママさんがいちばん多いようです。
しかし、離乳食の開始時期はあくまで一般的な目安です。
お子さまの成長スピードは、一人ひとりちがいますから、「母子手帳に書いているから」という理由で、この月齢になったから始めなきゃ!と焦る必要はありません。
離乳食を始めると体重が増えなくなるというママさんの声も多くありますので、赤ちゃんのからだの準備がととのうまで、成長を見守りましょう。
食べる準備OK!赤ちゃんからのサイン
- 首がすわっている
- 寝返りがうてる
- お座りができる(5秒以上)
- 大人が食べているものに興味深々!
(おとなが食べている口元に手を伸ばしてくる。自分も口を動かしたり、よだれを垂らすなど) - スプーンを口先につけてもイヤがらない
(赤ちゃんの「食べる準備」が整ってないと、スプーンを舌で「べぇ~」と押し出してイヤがる素振りをみせます)
お子さまの様子をじっくり観察してから判断するようにしてください。
◆離乳食の進め方
はじめての離乳食は1日1回、朝からはじめます。
最初は小さじ1杯分程度。
この時期の離乳食には、ほとんど栄養はありません。
赤ちゃんに母乳・ミルク以外のものを食べることを教える、食べる意欲を育むことを目的としていますので、栄養源の母乳やミルクは引き続き与えましょう。
離乳食の最初は何をあげる?
離乳食の初期では、はじめにお米をなめらかにすりつぶした状態の「10倍粥」を与えます。
お米が10gなら、水は100gで炊いて、すり鉢やミキサーですりつぶし、裏ごしして作ります。
離乳初期(生後5~6カ月ごろ)
離乳食を飲み込むこと、舌ざわりや味に慣れることが目的です。
母乳・ミルクの授乳は、赤ちゃんが欲しがるままに与えましょう。
つぶしたお粥に慣れてきたら、すりつぶした野菜なども試してみてください。
野菜に慣れてきたら、豆腐や白身魚・卵黄などのタンパク質にも挑戦してみましょう。
【ポイント】
離乳食は、お米や野菜などアレルギーが出にくい食材からはじめます。
アレルギーが出る可能性のある食材をはじめて与えるときは、平日の午前中に、小児科が開いている時間帯に小さじ1杯ずつ試しましょう。
離乳中期(生後7~8カ月ごろ)
この時期になると、前歯の乳歯が生えはじめる子もいます。
離乳食は、舌でつぶせる固さのものを与えましょう。
1日2回食にして、生活リズムを作っていきます。
母乳は赤ちゃんが欲するままに与えましょう。ミルクなら、1日3回程度にしましょう。
【ポイント】
この時期の赤ちゃんは、貧血になりやすいという報告があります。
鉄分を多く含む赤身の肉などを積極的に取り入れてみて下さい。
離乳後期(生後9~11カ月ごろ)
この時期の離乳食は、歯ぐきでつぶせる固さのものを与えます。
1日3回食にして、赤ちゃんの食欲に応じて離乳食の量を増やします。
母乳は子どもが欲しがれば与えましょう。ミルクは1日2回程度。
【ポイント】
9カ月ごろから、手づかみ食べが始まります。
食べ物をぐちゃぐちゃにされたり、顔やテーブルを汚されて、「きゃぁ~」となってしまうママさんもいるでしょうが、食べ物の触感を五感で体験することは、子どもの発育にとっても大事です。
手づかみ食べは、積極的にやらせてあげましょう。
離乳完了期(生後12~18カ月ごろ)
離乳完了期になると、形のある食べ物を噛んで飲み込むことができるようになります。
からだも、生まれたときよりぐんと成長し、体重は約3倍に。
そのため、栄養もたくさん必要です。
ですが、まだ赤ちゃんは一度にたくさん摂取することができません。
食事は1日3回。そのほかに1日1~2回程度の「間食」で足りない分を補う必要があります。
「間食」と聞くと、スーパーやドラッグストアなどで市販されている赤ちゃん用のせんべいやビスケットのようなお菓子のおやつを与えればいいと思う方がいらっしゃるかと思います。
しかし、赤ちゃんにとって不足している栄養素を取り入れるための補食なので、おやつではなく、ひとつの食事と捉えてパンやおにぎり、焼き芋や果物といったものを与えましょう。
※離乳の完了期といっても、母乳やミルクを与えない状態を意味するものではありません。
【ポイント】
・「間食」はお菓子ではなく、補食としておにぎりや果物を与える。
・1歳まで与えてはいけない食材(はちみつ、生卵、刺身)に気を付ける。
・生後1歳以上でも母乳を与えてもOK
まとめ
離乳食は各月齢や子どもの発達に応じて、調理法や食材の種類を変える必要があり作るのに手間もかかります。
それなのに、なかなか食べてくれない、手づかみ食べで服やテーブルを汚されるなど「母乳やミルクだけのほうがまだラクだったかも~」とイライラしてしまうこともしばしばです。
ですが、スプーンが上手に使えるようになったり、美味しそうに笑う赤ちゃんの姿に成長と喜びを感じる瞬間も多いはず。
なかなか食が進んでない、食べてくれないというときは、「離乳食は絶対に手作りで!」とこだわりすぎずに、市販のベビーフードなども活用してみるのもアリです。
ベビーフードは手抜きじゃありませんよ。
衛生面も、安全性も高く、バリエーションも豊富です。
ベビーフードについては、こちらの記事に詳しく書きましたので読んでみて下さいね。
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また、プロの調理師がやっている工夫も参考にしてみてください。
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育児書通りにならない時期ですが、なんでも完璧にやろうとしないのが秘訣かもしれません。
産前産後はママの休息も大事です。
たまには家事・料理代行などのサービスを利用するなどして、力を抜いて、離乳食期を乗りきりましょうね。
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