みなさんは、離乳食期を楽しく過ごせていますか?
離乳期は、母乳やミルクを「飲む」だけだった赤ちゃんが、「食べる」ことへ移行するための大切な時期です。
月齢に応じて、回数や食材の大きさ、固さ、味付けなども変えていかなければいけません。
アレルギー食材や衛生面など気をつかうこともたくさんあって、多くのママさんの悩みのタネとなることもありますよね。
こんなに面倒な離乳食を「みんなは、どうしてやって作っているのかな?」とか、「何をどのくらいあげているのかな?」、「わたしのやり方は当たっているのだろうか?」と思ったことはありませんか?
離乳期のお子さんがいるお宅を訪問させていただき、
どんな離乳食を作っているのか見せてもらいました!
離乳食も卒業して、幼児食に切り替わるとモリモリ食べてくれるようになるかと思いきや! 「偏食で好き嫌いが多い」、「野菜は全然食べてくれない…」、「お菓子ばっかりで栄養バランス大丈夫?」など自己主張しはじめる子どもとの戦いがはじまる幼児期[…]
離乳食のすすめ方と目安
【離乳とは…】
乳児が、母乳や育児用ミルクなどの「乳汁栄養から幼児食へ」移行する過程をさし、その時期に与える食事を離乳食といいます。
なお離乳食は、乳汁だけでは不足してるエネルギーや栄養素を補完するもので、離乳食に切り替えても、母乳や育児用ミルクで補う必要があります。
一人ひとりの発育や離乳の進行具合に合わせて、母乳や育児用ミルクも与えましょう。~参照:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年版)より~
離乳初期(生後5~6カ月ごろ)
食べ方の目安
●1日1回1さじずつはじめる
●母乳やミルクも飲みたいだけ飲ませる
料理形態
なめらかにすりつぶした状態で与えましょう。
この時期の赤ちゃんは、口を閉じて食事を取り込み、飲み込むことができます。
離乳中期(生後7~8カ月ごろ)
食べ方の目安
●1日2回食
●いろんな味、舌触りを楽しめるよう食品の種類をふやす
料理形態
舌でつぶせる固さで与えます。
このころから、乳歯も生え始めます。
舌と上あごを使って潰していくことができるようになります。
離乳食後期(生後9~10カ月ごろ)
食べ方の目安
●1日3回食
●共食(家族一緒に食べる)ことで食の楽しさを伝える
料理形態
歯茎でつぶせる固さにして与えましょう。
離乳完了期(生後12~18カ月ごろ)
食べ方の目安
●1日3回の食事リズム、生活リズムを整える
●手づかみ食べにより、自分で食べる楽しみをふやす
料理形態
歯茎で噛める固さにします。
1歳前後で前歯(8本)が生えそろいます。
完了期後半ごろには、奥歯も生え始め、歯を使って食事ができるようになります。
※上記はあくまで目安です。
おこさんの食欲や成長状況に合わせてすすめてください。
離乳食の開始時期やポイントをまとめた記事はこちら👇
母子手帳や育児書には、離乳食の開始時期から、どの月齢でどんな食材を与えたらいいのか、何がダメなのか実に事細かに書かれていますよね。 また、保健所・市町村の保健センターなどで、離乳食の進め方について、学ぶ機会も多くあります。 が、[…]
突撃!隣の離乳食
生後10ヶ月になるハルキ君は、離乳食後期に突入しています。
ちょうど、最近から1日3回食になったそうです。
やはり離乳食は、すべて手作りされているのでしょうか?
おおお!!!
「手作り」にこだわって、がんばりすぎているお母さんたちが多いと思いますが、プロの調理師の方でも、市販のベビーフードを利用することがあると聞くと安心しますね。
ベビーフードの活用はこちらの記事でも紹介しています👇
母乳やミルクしか飲めなかった赤ちゃんが、離乳食へ移行する時期ともなると目に見えて成長を感じることができて嬉しいですよね。 しかし、この離乳食で悩んでいるお母さんは、意外と多いものです。 ココちゃんママ レパ[…]
レンジでチンしたり、結構テキトーです(笑)
ミキサーは使わず、みじん切りにしたものを
さらに包丁で潰したりしていますね。
茹で汁はスープにも使えるので、別で小分けに取って冷凍したりしています。
いろいろとお話を伺っている間にも、台所からカツオ出汁のいい香りがしてきました。
●調理師ママが作る離乳食メニュー
私のほうがヨダレが垂れてきそうなほど、色どりもキレイでおいしそうな離乳食。
この日のはるき君のメニューは、こちら👇
《10か月赤ちゃんの離乳食例》
「チーズもかける予定だったのに、忘れちゃった~」というハルキ君ママ(笑)
そんなのお構いなしに、ハルキ君はおいしそうにモリモリと食べ進め、あっという間に完食していました。
◆調理師がやってる離乳食の工夫
実は、ケトン食※を一部だけ取り入れています。
脂っこくないですか?
と思ったのですが、何事も全否定から入るのではなく、
やってみて合わなければやめればいいと思っています。
もともとは小児のてんかんの食事療法ですが、最近では、有名プロスポーツ選手らが摂り入れている食事制限ということでダイエットやがんの治療にも効果もあるとされ注目されています。
その内容は、糖や炭水化物の多いお米、パン、パスタを避け、卵、豆腐、肉、魚などを主体とした食事で、脂肪/(糖+炭水化物+タンパク質)の比率(ケトン指数)を3:1とするもの。
※ただし、バランスが偏った食事なので医師と栄養士の指導が必要です。
そこまでストイックなことまではしていなくて・・・
まずは、一部だけ試してるという感じです。
ケトン食に対して、すべてを鵜呑みにできるわけではないけれど、
アレルギーにも気をつかいながら、この部分はやってみてもいいかな、というところだけを試しているとおっしゃっていました。
プロの調理師さんでも、子どもにとって良いものを試行錯誤しながら、離乳食作りされているのですね!
離乳食を食べてくれないときは
思えば、私も次男が離乳期のころは、保健所の指示や子育て本の通りには進まず、試行錯誤の日々でした。
一般的に、離乳食初期は「10倍粥から始めるように」とされています。
10倍粥と基本的な離乳食のすすめ方についてはコチラ👇
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しかし、うちの次男は柔らかいものがどうも苦手だったようで、おかゆは何度口に入れてもベーっと吐き出してしまっていたんです。
「せっかく作ったのに、なんで食べてくれないの?」と悩んでいました。
ところがある日、次男が自分の目の前にある離乳食を手で払いのけ、長男(当時3歳)の味付けも歯ごたえもある幼児食を奪い取ろうとしている様子をみて、
もしかして、お兄ちゃんと同じものが食べたいのかも❓と思うようになりました。
歯も生えていましたし、試しに長男と同じ食事の味付けしていないものを、少し歯ごたえのある状態で与えてみるとよく食べるようになったのです!!
◆育児書通りじゃなくてもいい
赤ちゃんは一人ひとり、発達も嗜好もちがいます。
それなのに、育児書やネットの情報のなかには、「柔らかい離乳食が嫌いな赤ちゃんもいます」なんて書いてあるものは1つもありません(笑)
他の子と比べたり、情報に踊らされて、あれこれと悩むより、子どもをよく見つめ、行動を観察すれば我が子に合った育児法は、我が子が教えてくれます。
次男は、大きくなった今でも、柔らかい食べ物よりせんべいやラスクなど、カリカリとする歯ごたえのあるものが大好きです。
※ただし、ハチミツや黒糖、生のお刺身など1歳未満には与えてはいけない食材もありますので、ご注意ください。
さいごに
発達や好みは、赤ちゃんによってもまちまちです。
今回訪ねたハルキ君ママも、栄養学や調理の専門家でありながらも、いろいろな食材を試してみるなかでハルキ君が、手羽先をおいしそうに食べている姿をみたから、「ササミより手羽先がいい!」と確信が持てたのでしょうね。
母子手帳や育児書、ネット上には、離乳食をはじめる時期、月齢に合わせた食材選び、食材の形、固さが事細かく載っています。
しかし、細かすぎて、それがかえって見本通りに離乳食をすすめることができていないお母さんにとってプレッシャーとなることもあるのではないでしょうか。
手づくり離乳食を食べてくれないときは、市販のベビーフードを利用してみてもいいのです。
我が子の好みを見つけて、離乳食を工夫することでママも赤ちゃんも「食事の楽しみ」を体感できますよ。
~ハルキ君ママ、ご協力ありがとうございました~
基本的な離乳食の進め方はこちら↓
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